サハリン鉄道2014-1:稚内ーコルサコフ
サハリン鉄道2014-2:ユジノサハリンスク周辺
サハリン鉄道2014-3:ユジノサハリンスク-ノグリキ寝台列車
サハリン鉄道2014-4:ノグリキ探索編(1)
サハリン鉄道2014-5:ノグリキ探索編(2)
ユジノサハリンスク - ノグリキ
ユジノサハリンスク鉄道駅は、レーニン広場のすぐ隣にある。駅舎に入るときに金属探知機の中をくぐらされるのだが、横に荷物を置くような場所もないので、パソコンをバックパックの中に入れたまま通ると当然音が鳴る。しかし、係員の皆さんを見ると、進んでよし、という様な指示をしているのでそのまま通り抜ける。
ユジノサハリンスク駅の待合室。飲み物とかも売っている。
長距離列車に乗る人たちは時間に余裕を持って駅に来るので、乗車時刻の30分くらい前になるとまあまあ混み始めてくる。早めに駅に行かないと、椅子がなくなることもある。つねに先手を打って行動することが鍵か。
2等車のコンパートメントは4人で使う。僕達と一緒に、軍隊のような格好をした人たちが乗ってきて、そのうちの2人と同室になった。ツーリスト?ジャパン?と話しかけられたので、僕は、ツーリスト。ジャパン。と答えたが、その後が続かずに日露交流の機会を逃した。もったいないことをした。
客室内には、二段ベッドに上がるための足場がある。今回乗ったのは2等室であるが、隣の車両の3等室はどうなっているのだろうと思って覗いてみようとした。しかし、残念ながら列車の端は閉じられていて、隣の車両には乗り移れないようになっていた。車内の換気については、窓が開く部屋と開かない部屋がある。僕達は往路は窓が一部開く部屋、復路は開かないハメごろし窓の部屋を宛てがわれた。コンパートメント横の通路の窓は一部開くようになっているので、そこに出ると新鮮な空気を吸って気分転換できる。とにかく冬の寒さに耐えられるように作られているようである。
発車すると、すぐにユジノサハリンスクの市街から抜け出し、原野をゆく。こんな世界の果ての辺境にまで漏れ無く草木が生えているのについつい驚く。かつて工場だったような形をした廃墟が、路線沿いにポツポツと見受けられる。
途中からはずっと海沿いを走る。たまに小屋があって、人間の気配を感じる。昔はこの辺りは日本帝国の領土だったので、返還運動をやろうという声があるのだが、では実際に帰ってきたとして、ここに住んでみろと言われると困る。寒いのはまだ我慢するとして、遊ぶ所もないし、クマは沢山いるし、すぐに攻め込まれそうだし・・・
旧国境の北緯50度線を通るときに写真を撮ってやろうと思っていたが、生憎そこを通過するのは真夜中だった。翌日も動かねばならないので夜の写真は諦めて、多めに休養を取ることにした。水を沢山持って来ておいて良かった。
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